イギリス大学・大学院留学で使える奨学金一覧
イギリス(英国)留学(学士・修士課程)を希望する日本人が利用可能な主な返済不要の奨学金・助成金をカテゴリ別にまとめました。
それぞれ提供元や応募条件・給付内容が大きく異なります。
チーヴニング奨学金(Chevening Scholarship)
英国政府(外務・英連邦開発省等)提供。イギリスの大学院(1年間の修士課程)で学ぶための 全額給付型奨学金 です。授業料、生活費(月額給付)、渡航費、ビザ申請費用など留学に必要な経費が全て支給されます 。
応募者は日本国籍で学士号を有し、少なくとも2年間のフルタイム職務経験が必要です 。専攻分野に制限はなく、将来のリーダーシップや社会貢献の潜在性などが選考時に重視されます 。
毎年8月頃に翌年度向けの募集が開始され、一次選考(書類)・二次選考(面接)を経て合格者が決定します(応募締切は例年11月) 。公式サイトからオンラインで応募し、エッセイ(志望動機・将来計画等)や推薦状の提出が必要です。
海外留学支援制度(学部学位取得型)
日本学生支援機構(JASSO)提供。日本の高校卒業生等が海外大学の学士課程に正規入学して学位取得を目指す場合に利用できる給付奨学金です。採用人数は年度によりますが、2024年度は約100名が採用されています 。
奨学金支給額は留学先地域により異なり、例えばイギリスを含む物価・学費の高い地域は月額32.6万円(2024年度実績)と設定されています 。加えて渡航支援金16万円が支給され、授業料についても年間上限250万円まで実費支給されます 。支給期間は最長4年間(学部課程の標準修業年限)です 。
応募資格は日本国籍を有し、高校を卒業後3年以内に国際バカロレアやGCE Aレベル等の大学入学資格を取得した者など一定の学力要件があります (日本の高校卒業生もファウンデーションコース経由ではなく直接入学できる資格が求められます)。また世帯収入が原則2,000万円以下であること等の条件もあります 。応募は毎年9~10月頃にオンラインで申請書類提出→書類選考→面接審査がおこなわれ、12月頃に採否結果が通知されます。
海外留学支援制度(大学院学位取得型) – 日本学生支援機構(JASSO)提供
日本人学生が海外の大学院で修士号または博士号を取得する際の給付奨学金です 。年齢条件は修士課程35歳未満、博士課程40歳未満(年度初日時点)で 、学部在学中の成績GPAが3.0/4.0以上など学力要件があります 。支給額は留学先地域によって異なり月額15.4万~35.6万円(上限は英国等の物価高地域で35.6万円)で、渡航支援金16万円も支給されます 。
支給期間は修士課程最長2年間、博士課程最長3年間です 。応募者数は年々増加しており、2024年度は658名の応募に対し約179名が採用されています 。応募時期は例年9月上旬~10月末で、一次書類選考・二次面接選考を経て合格者が決定します 。他の奨学金との併給も可能です 。
ブリティッシュ・カウンシル日本協会(BCJA)英国留学奨学金 – ブリティッシュ・カウンシル日本協会
イギリスの大学・大学院・研究機関等で3か月以上学術研究や留学をする日本人在住者(18歳以上)が対象です 。毎年5名程度が選抜され、1人あたり15万円の奨学金が給付されます 。既に英国留学中の人も応募可能です 。
応募締切は毎年5月末頃、書類選考のみで決定し、8月上旬に結果発表があります 。応募には所定の申請書に加え、英文エッセイ(英国留学の理由・計画等500語)や英語力証明書類、推薦状等を提出します 。奨学生には帰国後のレポート提出やBCJAへの入会等が求められます 。
ロータリー財団グローバル補助金奨学金 – ロータリー財団(ロータリー日本財団および国際ロータリー)
世界的な社会奉仕団体ロータリーが重点分野と定める平和構築・紛争予防、地域経済開発、水衛生、環境などの分野に関連する専攻で海外大学院に進学する日本人を支援する奨学金です 。応募資格は大学卒業以上の学歴を有し、上記ロータリー重点分野に直接関わる研究分野で留学すること 。奨学金額は最低3万ドル(約400万円)以上が給付され、学費・生活費等に充当できます 。具体的な支給額や人数は個別のロータリー地区やプロジェクトにより異なりますが、大きな財政支援が特徴です 。応募方法は、所属地域のロータリークラブの推薦を受けて申請する形となり、締切や選考は各地区ごとに設定されています。選考では学業計画の社会貢献性や候補者の適性が評価されます。
ロータリー財団地区補助金奨学金 – 各地のロータリークラブ/地区
ロータリーの地区補助金を活用した留学奨学金で、地域のロータリークラブが自主的に留学生を支援するものです。応募条件や給付額は地区により異なりますが、一般に数十万円程度の給付金が1年以下の留学向けに支給されるケースが多く報告されています(※具体例: ある地区では半年~1年の留学に対し50万円支給等)。対象はその地区出身の学生であることが多く、応募には地元ロータリークラブへの連絡・推薦が必要です。
募集の有無や頻度も地区次第なので、自身の居住地域のロータリークラブに問い合わせて情報収集する必要があります (※地域によって実施状況が異なります)。
日本/世界銀行共同大学院奨学金制度(日本人向け特別枠) – 世界銀行(資金は日本政府拠出)
開発途上国の経済・社会開発に貢献する人材育成を目的とした奨学金プログラムです。本来は途上国出身者向けの制度ですが、日本人向けにも特別枠が設けられています 。応募資格は学士号取得後3年以上経過し 、応募締切時点から過去6年以内に開発分野で3年以上の実務経験がある日本人 。対象となる留学先は世界銀行が指定する大学院の修士課程(公共政策・国際開発等、開発課題に関連する分野)です。
支給内容は学費全額、往復渡航費、生活費 stipend 等で、基本的に留学に必要な費用を包括的にカバーします(過去の採用者例では年間約3万ドル相当が支給)。募集は毎年1~3月頃に行われ、書類選考・面接を経て5月頃に結果通知があります 。世界銀行の応募サイトからオンラインで申請し、職務経歴や志望動機エッセイ等の提出が必要です。
柳井正財団海外留学奨学金 – 公益財団法人柳井正財団(ファーストリテイリング会長・柳井正氏設立)
2017年設立の比較的新しい奨学金で、日本の高校生・大学生を対象に海外トップ大学の学部課程への正規留学を支援します 。対象大学は年ごとに指定され、イギリスの場合、オックスフォード、ケンブリッジ、インペリアル・カレッジ・ロンドン、UCLなどイギリスの最難関大学が含まれます 。支給内容は非常に手厚く、年間上限£68,000(約約1100万円)までの費用が支給されます 。内訳は授業料、寮費、保険料を実費支給し、さらに生活費として£11,000(約190万円)を年間給付 。
支給期間は学部課程の標準年限である3年間(イングランドの大学の場合)です 。応募にはIELTS6.5以上の英語力が要件とされており 、募集時期は大学出願前の「予約型」(毎年7月開始募集)と、大学合格後の「合格型」(毎年12月開始募集)の2種類があります 。採用人数は米英合わせて毎年20名程度です 。応募者はオンラインでエッセイや推薦状等を提出し、書類選考・面接選考が行われます。
笹川平和財団スカラシップ(笹川留学奨学金) – 公益財団法人笹川平和財団
2022年開始の新しい留学奨学金で、年齢制限のない給付型奨学金として注目されています 。米国・英国の有力大学の学部課程に進学予定の日本人を対象としており、専攻分野に制限はありません 。イギリスの場合、対象大学はオックスフォード、ケンブリッジ、インペリアル・カレッジ・ロンドン、UCLの4校(2025年度時点)となっています 。支給内容は授業料、寮費、食費、生活費、健康保険料、往復渡航費など主要経費の全額給付 で、支給期間は学部修業年限の3~4年間です(※イギリスは基本3年制のため3年間支給 )。年間の採用人数は米英あわせて最大35名程度 。
応募受付は年2回(秋期募集: 8月締切、春期募集: 12月締切)で行われます 。応募方法はオンラインフォームより出願し、書類選考・面接選考を経て合格者が決定します。
田崎財団パブリックスクール留学奨学金(Tazaki Foundation Scholarship) – 一般財団法人Tazaki財団
将来イギリスのトップ大学に進学することを見据え、日本の高校生を対象にイギリスの名門パブリックスクール(高校)へ留学させるユニークな奨学金です 。応募対象は高校1年生(応募時)で、選抜された奨学生は財団と提携する英国の名門寄宿学校に2年間留学し、Aレベル取得後にオックスフォード大学やケンブリッジ大学等への進学を目指します 。支給内容はパブリックスクールの学費・寮費等2年間分および大学出願・進学支援を含む包括的なものです。
募集人数は毎年若干名。応募には英語力・学業成績が優秀であることが求められ、書類審査・面接に加え筆記試験等が課されます。募集時期は毎年秋頃です(高校1年次秋~冬に選考)。※本奨学金は学士課程直接ではなく高校課程支援ですが、最終的に英国大学進学を目指すプログラムとして参考に挙げました 。
平和中島財団奨学金(中島健吉記念奨学金) – 公益財団法人平和中島財団
海外の大学院に留学する日本人を対象とした超大型給付型奨学金です。応募時点で高等学校卒業以上の学歴を有し、日本国内在住であることが条件です 。年齢制限は特にありません(博士号未取得者に限る) 。支給内容は月額30万円の奨学金に加え往復渡航費で、支給期間は最長2年間(修士課程相当期間)です 。さらに別途、留学開始前の支度金や留学先での授業料補助(年間上限300万円まで)も提供されます 。
毎年9月~10月に翌年度留学開始者向けの募集が行われ、応募締切は10月末です 。選考は書類審査の後、翌年1月上旬に面接試験が実施されます 。2024年度募集では応募締切2024年10月31日、採用予定人数は20名弱とされています(募集要項に明記) 。応募は直接財団に所定書類を郵送して行います。
村田海外留学奨学会奨学金 – 公益財団法人村田海外留学奨学会
村田機械株式会社創業者の意思に基づき1970年に設立された歴史ある給付型奨学金制度です 。世界各国の大学で学ぶ日本人学生が対象で、授業料、生活費、渡航費など留学に必要な経費を原則全額支給する非常に手厚い内容となっています 。特に欧米の名門大学に進学する学生を主な対象としており、募集要項で対象大学や専攻分野が指定される場合があります 。応募資格は日本国籍を持つ大学生であること(大学院生含む)ですが、年齢や学年の制限は募集年度の要項で確認する必要があります 。募集は例年7月上旬に開始され、必要書類提出後、8~11月にかけて選考(書類・面接)が行われます 。採用人数は年度によりますが、少人数(数名程度)の見込みです。
伊藤国際教育交流財団 日本人留学生奨学金 – 公益財団法人伊藤国際教育交流財団
海外の大学院修士課程に留学する日本人を対象とした給付型奨学金です 。応募資格は4年制大学卒業(見込み含む)で、応募時29歳以下が望ましいとされています 。分野や留学先国の制限はなく、世界各国の大学院(修士課程またはそれに準ずる課程)への正規留学が対象です 。支給内容は月額1,500~2,000米ドル相当の円貨の生活費給付(地域により変動)に加え、授業料(年間最大300万円)および渡航旅費の補助です 。支給期間は最長2年間 。他の奨学金との重複受給は不可となっています 。
募集人数は毎年約10名程度 。募集時期は例年6~8月頃で、書類選考・面接選考(10~12月頃)を経て翌年度の奨学生が決定します 。応募は直接財団にオンライン/郵送で申請し、研究計画や推薦書等を提出します。
本庄国際奨学財団「海外留学日本人大学院生奨学金」 – 公益財団法人本庄国際奨学財団
日本以外の海外大学院で学位取得を目指す日本人を対象とした奨学金制度です 。応募資格は日本国籍保持者で、募集年度の初日時点で修士課程30歳以下、博士課程35歳以下であること、かつ大学を卒業していることなどです(大学院在学者や入学予定者が対象) 。また留学後は日本で就業する意思が求められており 、将来的に日本に貢献する人材の育成を目的としています。支給内容は在学期間に応じて異なり、修士課程1~2年間の場合は月額20万円、博士課程3年間の場合月額18万円、4~5年間の場合月額15万円が給付されます 。支給期間は最長5年間まで延長可能です 。募集人数は毎年3~5名程度 。
募集時期は例年2月頃から4月中旬まで応募受付が行われ、書類選考・面接選考により夏頃に採用者が決定します 。応募書類には研究計画書や指導教員の推薦状等が必要です。
公式情報: 本庄国際奨学財団「海外留学日本人大学院生奨学金」
吉田育英会 日本人派遣留学奨学金(海外大学院留学) – 公益財団法人吉田育英会
主に自然科学系分野を専攻する日本人大学院生の海外留学を支援する伝統ある奨学金プログラムです (人文・社会科学系も対象) 。応募資格は、日本の大学に在籍している学部4年生または大学院生で(応募年度4月1日時点で在学中) 、海外の大学院(修士・博士課程)に正規入学が決定・もしくは出願中の方です。支給内容は年額で定められた奨学金の給付(目安として月額約18万円程度)が2~3年間提供されるほか 、授業料の一部補助や往復渡航費支給も含まれます(詳細は年度による)。近年の採用人数は毎年5名前後と狭き門です 。
募集は例年8月~9月に行われ、大学からの推薦または個人応募(オンライン申請)により書類提出、その後面接選考を経て11月頃に採否通知が出ます。採用者は帰国後、育英会の交流事業等へ参加し後進の留学支援に協力することが期待されます。
公式情報: 吉田育英会 日本人派遣留学奨学金(海外大学院留学)
日本スコットランド交流協会奨学金(トンボ学生服奨学金含む) – 一般社団法人日本スコットランド交流協会
スコットランドの大学大学院(修士課程)に進学予定の日本人学生を対象とした奨学金です 。毎年計4名程度(通常奨学金2名、トンボ学生服奨学金2名)が選抜され、それぞれ一律20万円が給付されます (返済不要、他奨学金との併給可 )。応募資格は、日本国籍を有しスコットランドの大学院修士課程に入学予定であること、および修了後に当協会の活動(交流イベントや会報寄稿等)に積極的に参加できることです 。
応募は毎年1月~3月末に所定の申請書と必要書類(入学許可証、志望動機エッセイ等)をメール提出して行います 。書類審査と必要に応じ面接により選考され、結果は4月上旬頃に通知されます 。
高橋&ハワット記念奨学金 – NPO法人日本スコットランド協会
日本とスコットランドの文化交流促進を目的とする協会が、設立者の故・高橋愛光氏と寄付者の故・ジェイムズ・ハワット氏を記念して設立した奨学金です 。スコットランドの大学院(修士または博士課程)に入学予定の日本人が対象で 、毎年1~2名に給付されます 。奨学金額は**30万円(一括給付)**で返済不要 。応募資格は日本国籍を有しスコットランドの大学院に正規入学予定であること、終了後に日本スコットランド協会の活動に参加できること、募集年4月中旬に東京で実施される最終面接に出席できること等です 。他の「スコットランド留学限定」の奨学金との重複受給は認められません 。
応募受付は例年3月上旬~4月中旬で、書類選考通過者に対し4月下旬に面接を実施、初夏までに合否通知されます 。
豊田市トレヴェリアン基金奨学金 – 愛知県豊田市
豊田市が国際交流の一環で設けている奨学金で、イギリス留学(大学・大学院・語学留学等)を対象としています。応募資格は本人または両親のいずれかが豊田市出身・在住・在勤、かつ申請時30歳未満であること 。学歴要件は問わず、高校生から社会人まで幅広く応募可能ですが、選考では学業成績や人物等が重視されます。支給額は留学形態に応じ**£500~£2,500(約7万~35万円)**の範囲で決定されます 。募集人数は毎年数名程度。
応募期間は例年12月~翌1月下旬で 、書類審査と筆記試験・面接を経て2月頃に採否が決まります 。なお給付額に対して準備すべきエッセイ課題等も多く、地域限定・支給額小規模のため競争率はそれほど高くないと見られます 。
最後に
応募を検討する際は公式サイトの最新情報を必ず確認し、出願締切や必要書類に余裕をもって準備してください 。資金計画に合った奨学金を活用して、ぜひ英国留学の夢を実現してください。
