【オランダ大学紹介】アムステルダム自由大学

概要と特徴
アムステルダム自由大学(VUアムステルダム)は1880年に神学者アブラハム・カイパーによって創設された大学で、当初は国家や教会から独立した自由な学問の場として出発しました。現在では幅広い学部を持つ総合研究大学となり、約2万3千人の学生が在籍しています 。名称の「自由」が示すとおり、創立当初から知的自由と社会貢献を重んじる伝統があり、価値観に基づく教育・研究を理念としています 。
科学技術から人文社会まで11の学部を有し、特に生命科学や経営学、宗教学の分野に強みがあります。アムステルダム市内ではアムステルダム大学(UvA)に次ぐ規模の大学であり、同市南部に位置するそのキャンパスは知識と革新の拠点となっています。
国際性と学生コミュニティ
VUアムステルダムも国際化が進んでおり、学生の約20%が留学生です 。学生数約2万3千人規模の中で5千人近い留学生が学んでおり、キャンパスでは英語が共通言語として広く用いられています。学士課程・大学院課程ともに多数のプログラムが英語で提供され、海外からの学生や研究者を積極的に受け入れているため、キャンパス内は多様なバックグラウンドを持つ学生が交流する環境です。
また、教員に占める国際スタッフ比率も高く、グローバルな視点で教育研究が行われています。こうした国際的コミュニティの中で、学生は異文化理解を深めつつ専門知識を習得できる点も特徴です。
教育・研究の強みとランキング
アムステルダム自由大学は医学・生命科学や社会科学の分野で評価が高く、とりわけ心理学は世界トップクラスです。Times Higher Educationの分野別ランキング2025年版では、心理学分野で世界31位にランクされており 、同大学の強みを示しています。
また、アムステルダム大学との協力による歯学プログラム(ACTA)はQS世界ランキングで世界2位に評価されており 、医療系教育の水準の高さがうかがえます。その他、法律学や経営学、地球科学といった分野もオランダ国内で上位に位置しています。
大学全体の国際的評価としては、2024年QS世界大学ランキングで207位、THE世界大学ランキング2024で125位となっています 。世界トップ200圏内に入る大学として、研究力・教育力の向上に努めつつ独自の社会的使命を果たしています。
キャンパスと施設
アムステルダム自由大学のキャンパスは、アムステルダム南部の先端ビジネス地区ザイダス(Zuidas)に集中しています。単一のメインキャンパスにほとんど全ての学部・研究施設が集約されており、学生や教員が同じ敷地内で密接に交流できるコンパクトな都市型キャンパスです。
キャンパス内には近代的な高層校舎が立ち並び、カフェテリアやレストラン、スーパーマーケット、書店など日常生活を支える設備が充実しています 。また文化施設としてアートセンターやスポーツ施設、さらにはボタニカルガーデンまで備え、学生の学習・研究以外の活動も活発に行える環境です 。
キャンパスは主要駅(アムステルダム南駅)に隣接し、路面電車やバスも利用可能な交通至便な立地にあります 。2000年代以降、キャンパスの大規模再開発が進められ、学生数の増加に対応して新校舎や研究棟が次々と整備されました 。環境面ではキャンパス全体を緑化し歩行者主体の空間づくりが図られており、都心にありながら落ち着いた雰囲気の学習空間を提供しています。
こうした集中型で充実したキャンパスは、学生同士・教員との距離が近く、学際的な交流や協働プロジェクトが生まれやすいのも利点となっています。
大学・大学院準備コース奨学金サポート
INTO、OnCampus、StudyGroup、Navitasなどが運営する大学進学準備のファウンデーションコース、編入用のInternational Year One(編入パスウェイ)、大学院進学準備のプレマスターといったプログラムに出願する全ての学生に対し、当奨学金事務所の枠組みで奨学金給付が保証されています 。

プログラム奨学金に加えて支給されるこのスポンサー奨学金制度では、所定の奨学金付き出願フォームから申し込むことで、英語力や成績に関係なく入学者全員が一定額の奨学金を受け取ることができます 。大学やコースが独自に提供する奨学金とは別枠で支給されるため、併用して学費負担を軽減してください。